クロダイ・チヌは視力は悪いが視野は広い!近視でもなさそう。
黒鯛は目がいい魚だというのは釣り師の常識
のように言われていますが、最近の研究で
黒鯛の視力は0.12〜14程度しかなく決して
目がいい魚ではないということが分かっています。
しかし、視力が低いからと言って黒鯛が目から
得られる情報を軽視しているともいえないのです。
このページでは黒鯛の目について詳しく書いていきます。
黒鯛は単眼視野が広いが両眼視野は狭い。
黒鯛にかかわらず、魚は人間のように前を向くよう
に眼球が配置されておらず横を向いて目が付いて
います。
このため非常に広い視野を確保することが可能
だということが分かっています。
上記の図のように真後ろ以外はどこでも見えて
いるといっていいくらいの視野を持っています。
これに加えて側線から得られる水の波動の情報
や匂いなどを頼りに黒鯛は普段餌を探して捕食
していると考えられます。
クロダイ(チヌ)は5m先まで見通すことができる!
海の濁り具合にもよりますが透明度の高い状態で
あれば5mほど先まで黒鯛は見ることができるようです。
これは、黒鯛から取り出した水晶体などから机上で
計算した結果こうなのではないかという結論が出た
ということですが、自然界では餌となる甲殻類など
は一所にとどまっていませんし、広大な海の中で
獲物を見つけなくてはなりませんからこれくらいの
遠視能力は身についていておかしくありません。
視力が低いようですが近眼というわけではないようです。
チヌ(黒鯛)は下を見ながら泳いでいる!
これは、黒鯛に限った話ではなく鯛系等の魚全般
に言えることなのですが、黒鯛は普段下を見ながら
泳いでいることが多いようです。
餌となる貝やシャコ・カニなどが海底付近にいること
が多いのでこのような行動に出るのでしょう。
この習性だけを見れば団子釣りは理にかなった
方法と言えると思います。
ただ、黒鯛の住んでいる場所などによって捕食行動
は当然異なってくるでしょうからどんな地形の海の
クロダイも下ばっかり向いているというわけではないでしょう。
海底方向を見やすい体の構造になっているというだけです。
磯場などでは海底より少し前向きに視界を取り、
磯にへばりついているカニ等を探しているのかもしれませんね。
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